ヘタミュ(1作目)に出てきたキーワードを、べ、別にお前のためじゃなくて、俺のために解説…じゃなくてまとめるんだからな…!勘違いするなよ!!
ちなみに全てが正確ではないので、フーンくらいの気持ちで読んでください。
しかもWikipedia多用だ!気をつけろ!
正確な史実が知りたかったら、歴史の教科書を読むんだ。
ミュージカル内のセリフはうろ覚え。
また、ヘタリアは国擬人化コメディであり、ドキュメンタリーではないので、史実に正確ではないし、正確でなければいけないとも思っておりません。
ただ元ネタをまとめると私が楽しいだけです。
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(ヘタミュ2作目はこっち→ ミュージカル「ヘタリア~The Great World~」元ネタまとめ系)
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ちなみに全てが正確ではないので、フーンくらいの気持ちで読んでください。
しかもWikipedia多用だ!気をつけろ!
正確な史実が知りたかったら、歴史の教科書を読むんだ。
ミュージカル内のセリフはうろ覚え。
また、ヘタリアは国擬人化コメディであり、ドキュメンタリーではないので、史実に正確ではないし、正確でなければいけないとも思っておりません。
ただ元ネタをまとめると私が楽しいだけです。
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(ヘタミュ2作目はこっち→ ミュージカル「ヘタリア~The Great World~」元ネタまとめ系)
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■世界会議
どの何の会議とかは分からないけど、ヘタリアにおいてよく国キャラたちで行われている会議。
原作ヘタリアの場合は上司(首脳)がいるので、史実の会議はそちらで行われている場合と、国キャラがやっていることにして描かれている場合とある。
国キャラは、国自体、国のトップ、国民を兼ねてたりするので、史実と比べる時にややこしい。
■弟
ヘタミュにおいて、イコール植民地のこと。
原作においては、必ずしも植民地を指さないが、全く関係がない訳でもなくて複雑。
(兄:プロイセン、弟:ドイツ。兄:南イタリア、弟:北イタリア。姉:ウクライナ、弟:ロシア、妹:ベラルーシ)
ミュージカルにおいては、ほぼイコールで植民地のことを指す。
と、覚えておかないと、混乱する。
■アメリカ「アフリカに弟を作ろうとしているらしいね。それは正義と言えるのかい」
アメリカ「フランス、イギリスは今すぐ弟を解放するんだ!」
門戸開放政策の主張だと思う。(byまゆかずさん)
特定の地域において、全ての国の全ての国民に対し、等しい商業及び工業活動の機会が与えられるべきであるという主張。
元は、アメリカが中国分割における他国と同等の特権を得るべく出した主張。
この後、「アフリカ分割」に引き継がれる。
■各国がアフリカに弟
「アフリカ分割」のこと。1880年代から1912年まで。
イギリス、フランス、ポルトガル、ドイツ、スペイン、イタリア、ベルギーの7ヶ国でアフリカのほぼ全土が植民地されたこと。
独立国はリベリアとエチオピアのみ。
ヘタリアにおいては話題になりにくいアフリカ植民地だが、「学園ヘタリア」(PSPゲームではない)において、セーシェルがアフリカクラスに入った時に、イタリア領は哂われるなどしていた。
冒頭の会議は、これに関する話題なので「ベルリン会議」(1884年11月)かもしれないが、関係の無い日本と中国がいることから、特定の何会議という訳ではなく、いわゆる「ヘタリアの国際会議」だと思われる。
ちなみに日本の鎖国は日米修好通商条約(1858年)に終わっている。大政奉還も1867年。
■イギリス「お前も昔は俺の弟だっただろ」
イギリスの植民地時代のアメリカのこと。
劇中において、「植民地=弟」ということにしたので、歴史的に確たる事実になっている。
独立したのは1776年。上記ベルリン会議の約100年前。
■ロシア「僕も弟を作りに南の島に行こうかな」
ロシア帝国は他国のような植民地を持っていない。
アラスカは1867年にアメリカに売却済み。
ロシアは冬に海が凍り船が出せないので、基本的に「凍らない港」が欲しい。そのための南下。
天津条約(1858年)で得た中国に租界地(行政自治権や治外法権のある外国人居住地)はある。
■イギリス「極東は俺の領域だ」
東インド会社やアヘン戦争からの香港を手に入れるなど、アジアに手をつけ始めている話。
ちなみにヘタリアにおいて中国は「中国四千年」と、ずっと中国だがこの頃は「清」。最後の統一王朝。
■日本「私も中国さんと同意見です」
極東には近づかないで欲しい話。
樺太・千島交換条約(1875年)で樺太がロシア領になった辺りの話?
■イタリア「俺のじいちゃん」
ヘタリアにおいて、イタリアはローマじいちゃんの孫。
最盛期には地中海沿岸全域に加え、ブリタンニア、ダキア、メソポタミアなど広大な領域を版図とした、古代ローマ帝国。
「弟がいっぱいいた」というのは劇中用語、おそらくローマ帝国属州のことを指す。
属州とは、都市国家ローマと同盟を結んだ同盟市以外のローマ帝国の領土のこと。
ヘタリアにおいてローマ帝国の終焉が、「東ローマ帝国と西ローマ帝国への分裂」なのか「西ローマ帝国の滅亡」なのかどうかの明確な描写はない。
ドイツは古代ローマ帝国に憧れている。
■中国内のイギリス、日本。
イギリスは、南京条約(1842年。アヘン戦争の講和条約)で広州+厦門,福州,寧波,上海を開港させ、それぞれに領事を置く事と、香港の割譲。
アロー号事件(1856年)からの北京条約(1860年)で九龍半島を割譲。
この会議をベルリン会議の辺りだとすると、日本はまだ中国内に土地はない…と思う(自信がない)。
下関条約(1895年)で遼東半島(一瞬)、台湾を割譲。
杭州と蘇州(1897年)と重慶(1901年)、ポーツマス条約(1905年)で関東州を租借地にする。
■日本「善処します」
「善処します。また今度。考えます。答えは全部いいえです」
ジャパニーズお断りっぽくないお断り文句。
■イタリア「パスタァーーーー!」
軍事ネタ。およびアニメにおけるイタリアの鳴き声のようなもの。
イタリア軍が砂漠に行ってもパスタを茹でていたというのが元ネタ。事実ではないらしい。
イタリア語において必ずしもパスタ=スパゲティではないが、もはやネタ。
ヘタリアにおいてイタリアの「パスタァーー」はお約束的なセリフ。
オーストリアさんの家にいる時も「ご飯にパスタは出ますか」と聞くレベル。
今のレーションは美味いが、昔のレーションは不味かったらしい。
■イタリア「バイエルンに親戚がいるんだ」
アニメネタ。イタリア人がよく使う命乞い「○○に知り合いがいるんだ」。
というか、本家ネタだと思っていたら、キタユメでは「親戚が~」って言ってなかった。
http://www.geocities.jp/himaruya/d_i1.htm
第一次世界大戦のイタリア戦線(1915年-1918年)。
(イタリア、イギリス、フランス、アメリカ vs オーストリア=ハンガリー、ドイツ)
ここがドイツとイタリアの初対面っぽく描かれているが、三国同盟 (1882年)などで会っているはずだとか、本家でもそれ以前の話とか出てくるので、細かいことを気にしてはいけない。
■ドイツ「この残念な命乞い野郎」
イタリア人は戦争が弱くすぐ逃げる、という軍事ネタ。
ヘタレなイタリア軍で、ヘタリア。
■ドイツ、オーストリア、イタリア
ドイツ、オーストリア=ハンガリー、イタリアによる秘密軍事同盟。三国同盟 (1882年)。
多分これがあって、ミュージカルの最初の方、三人でわちゃわちゃやってる。
史実が「オーストリア=ハンガリー」表記なのは、この頃まだ「オーストリア=ハンガリー二重帝国」(1867年-1918年)だから。
ハンガリーさんは女性キャラで存在しますが、この頃はオーストリアさんの家に住んでいます。
■イタリア「オースリアさんに南チロルもらえないか聞いてもらえないかな」
「チロルチョコあげるみたいに!」って言うけれど、チロルチョコの名前の元になったのは本当にオーストリアのチロル。
いわゆる「未回収のイタリア」。
イタリアが統一(1861年3月)した際に、オーストリア内に残ったイタリアが領土と主張した土地。
旧ヴェネツィア共和国の部分。南チロル(現イタリアの最北端)、トレンティーノ(その下)トリエステ(北東の端)や、現在はクロアチアのダルマチアやリエカもある。
オーストリアから断られると、第一次世界大戦参戦で中立を宣言。
これがミュージカルの「オーストリアさん南チロルちょうだい♡」「ダメです」からの「俺中立」の話。
■イタリア「昔から俺には厳しい」「召使にされてたこともあった」
ハプスブルク家全盛期、イタリア北部はハプスブルク家の領土だった頃の話。
度々出てくる神聖ローマ帝国とも絡んでくる。
神聖ローマ帝国後期に実質神聖ローマ帝国を仕切っていたのがハプスブルク家=オーストリア。
史実においてハプスブルク家はイコール、オーストリアではないが、ヘタリアにおいてハプスブルク家の役割はオーストリアさん。
スペイン・ハプスブルク家は、スペインがオーストリアに支配されてる感じに描かれている。
(http://www.geocities.jp/himaruya/t_b5.htm)
■イタリア「俺も弟が欲しい!」
ミュージカルではイタリアは植民地を持っていないようだったが、実はアフリカに植民地を持っている。
1869年のスエズ運河開通から、13年、ウッチャリ条約(1882年)でエチオピアからエリトリア(イタリア命名)を割譲。
イギリスが撤退した後のソマリランドもイタリア領に(1902年)。
■イタリア「エチオピアを弟にする!」
第一次エチオピア戦争(1889年-1896年)。
エチオピアをイタリア植民地にするための戦争。
上記の「ウッチャリ条約」がイタリア語とアムハラ語で言い回しが異なっていたために起きた。
イタリア陸軍はボロボロに負けた。
負けたが、ウッチャリ条約をちゃんと締結し直したので、エリトリアを植民地に持っている。
■日本「どうも日出づる国です。日没するところの方ですね」
言わずと知れた遣隋使(600-618年)。
有名な「日出づる国の天子」は第2回607年(推古15年)の小野妹子の派遣。
「日出づる、日没する」は東西の方角の話であって、そこに怒ったのではなく、日本が「天子」を自称した事に怒ったらしい。
随だろうが、清だろうが、ヘタリアにおいては「中国」さんなのだ。
竹林の中で小さい子を見つけたのは原作ネタ→http://www.geocities.jp/himaruya/c_n1.htm
■ロシア「コルコルコルコル」
原作におけるロシアさんの呪詛兼鳴き声みたいなもの。
コルホーズ=集団農場のこと。コルホーズ送りにしちゃうぞ☆的な意味。
共産圏ジョークの一つ。「飛行機を壊し始めた悪魔に、チャーチルとルーズベルトが何を言っても無駄だったが、スターリンが「おい貴様、すぐやめないとコルホーズにぶちこむぞ!」と言ったらすぐに逃げた。」
じゃあ何が怖いかって、集団農場を作るにあったって、元々農場を持っていた農民が反発するが処刑。有能な農場主を「富農」として迫害・処刑。農民の労働意欲の低下により大飢饉が発生など。
■イギリス「島国根性見せてやろうぜ!ロックだ!」
みんな大好き日英同盟(1902年)。
義和団事件(1900年)鎮圧へ派兵したのはイギリス、アメリカ、ロシア、フランス、ドイツ、オーストリア=ハンガリー、イタリア、日本。
満州を占領し続けるロシアを牽制したいイギリスと、満州に居座り続けるロシアに自国の権益が脅かされるのではという危機感から結ばれた同盟。
本当はドイツと手を組もうとしたらしいけど、ドイツがロシアと手を組んだから日本にした。
星空の下でお友達に…的な本家(http://www.geocities.jp/himaruya/n_t.htm)からの、ミュージカルのロックに戸惑う原作組。
■日本がロシアにピコハン。
言わずと知れた日露戦争(1904年-1905年)。
日本関係の戦争は、ミュージカルでもできるだけマイルドに扱っている気がする。
まさか小国日本が勝つと思われていなかったアレ。
ロシア国内で血の日曜日事件 (1905年)などが起きたり、日本も総動員し過ぎたので、1905年9月5日ポーツマス条約により講和。
日本は南満州鉄道を獲得。
戦争に使ったお金は、勝てば、負けた側からの賠償金支払いで賄えるものだったが、賠償金もらえなかった。
■「セルビアはユーゴスラビアと一つになろうとしていたが、オースリアがユーゴスラビアを家族にした」
ボスニア・ヘルツェゴビナ地域は、主権はオスマン帝国下にあったが、実質はオーストリア下だった。
しかしセルビア人が多く居住していることもあり、セルビアが権利を主張していた。
オスマン帝国の「青年トルコ人革命」(1908年)の混乱に乗じて、オーストリアはボスニア・ヘルツェゴビナ地域をオーストリアへ併合した。
この後に起きたバルカン戦争と併せてサラエヴォ事件へと至る。
めっちゃややこしいが、「ユーゴスラビア」という名前の国の成立は1929年。
オーストリア=ハンガリーの解体時に南端が独立した南スラブ人国家をセルビア王国が吸収してできた。
なんでボスニア・ヘルツェゴビナじゃなくてユーゴスラビアにしたんだろうね。語呂かな。
それとも汎スラブ主義的なまとまりのことかな。
■セルビアがオーストリアのみぞおちにグーパン。
教科書でやったところだ!率ナンバーワンな気がする「サラエボ事件」(1914年6月28日)。
オーストリア=ハンガリーの皇太子夫妻が、サラエボ(当時オーストリア領)でボスニア系セルビア人に暗殺された事件。
オーストリアは「オーストリア最後通牒」からの宣戦布告。
第一次世界大戦の勃発。
ミュージカルではオーストリアさんではなく、ドイツがイキイキとしていたけれど。
ドイツも植民地を持ってないから感を出していましたが、上の「アフリカ分割」で植民地を持っています。
■ドイツ「セルビアがなかなかしぶとい!」
オーストリアは宣戦布告したにも関わらず、セルビア戦線で退却(敗退)している。(1914年)
1915年にブルガリアが同盟国に加入したことで、なんとか勝つ。
しかし、原作ヘタリアにセルビアは未登場だ!びっくりだ!
■ドイツ「セルビアに後ろ盾がいる」
ロシアとフランスが組んでいた、露仏同盟(1894年)。
三国同盟(ドイツ・オーストリア・イタリア)から攻撃を受けた場合、他方の国が軍事的支援を行う同盟。
■「カイザー=ヴィルヘルム砲」
通称「パリ砲」(1918年)。
ドイツ軍がパリを砲撃するために製造した巨大な列車砲。
21cm口径。駆逐艦吹雪の主砲が12.7cm、重巡高雄の主砲が20.3cmと言うと軍艦クラスタは分かっていただけるだろうか…。
劇中で言われているように、命中精度は良くなく、連続使用に向かず、実戦兵器ではないが、どちらかというとパリ市民を不安にさせるための兵器。
それでも120km遠方から届く砲弾は、家とか壊したらしい。
■イギリス「俺が手を貸してやってもいいぜ」
イギリスとフランスが組んでいた、英仏協商(1904年)。
■「フランスは穴掘って」「ドイツも穴掘って」
西部戦線における塹壕戦のこと。
中世・近代の戦闘は火器の精度の問題から、突撃→白兵戦で決着を付けていた(中世の戦闘みたいな)が、銃火器の精度が上がり、身を隠す必要が出てきたことから使われるようになった戦法(?)。
第一次世界大戦において、ドイツとフランスはバルト海から地中海まで塹壕地帯を作り、今までの戦術が通用せず、想像以上に長期消耗戦となった。
■西部戦線
1914年から1918年、ベルギー南部からフランス北東部にかけての戦線。
塹壕戦、クリスマス休戦、毒ガス戦など盛りだくさん。
1929年に発表された、ドイツのエーリッヒ・マリア・レマルクの長編小説「西部戦線異状なし」が有名。
一兵卒の死は「西部戦線異状なし、報告すべき件なし」として片付けられることに由来しているのであって、異常がない訳でも異状がない訳でもない。
実際、第一次世界大戦は、こんなに長引くと思われておらず、当初はクリスマスまでには終わるだろう、と言われていた。
■神聖ローマ
正式名称は「ドイツ国民の神聖ローマ帝国」。
日本とドイツで始まりの歴史認識が違う。
「ローマ帝国」期(800年-911年)、「帝国」期(962年-1254年)、「ドイツ国民の神聖ローマ帝国」期(中世後期-1806年)の3期間に分けられる。
ヘタリア的には非常にややこしいが、「色んな人が俺んちを出入りする」というように、ヘタリア内でのイメージとしては「ソ連」が近い。(色んな国が一つのおうちに住んでる)
18世紀フランスの思想家ヴォルテールにも「神聖でもなければ、ローマ的でもなく、そもそも帝国ですらない」と言われているので、非常に説明しづらいが、この頃のヨーロッパは「国」よりも「家」のまとまりが、今の国的なまとまりであり、それをまとめているのが神聖ローマ帝国、みたいな感じではある。
※神聖ローマ帝国の概念や歴史と、ハプスブルクとヨーロッパの関係について語ると長いから、後はみんな個人で調べようね!
「ドイツ国民の神聖ローマ帝国」期は、ほぼハプスブルク家(ヘタリアにおいてはオーストリア)が帝位を独占していた。
原作では神聖ローマの家に、家を仕切っているオーストリアと、ハンガリー、神聖ローマ、使用人として幼少時のイタリアが住んでいた描写がある。
フランスvsスペイン・神聖ローマのイタリア戦争(1521年 - 1526年)でイタリアが神聖ローマの家に来た。
(北イタリアはオーストリア・ハプスブルク、南イタリアはスペイン・ハプスブルク)
ヘタリアにおいては、イタリアのことを女の子と勘違いしており惚れており、掃除でヘマをしてご飯抜きにされた際にそっとご飯を差し入れるなどしている(でも「マズイ」って言われる)。
■神聖ローマ「俺とローマ帝国にならないか!」
歴代の皇帝が「ローマ帝国」という名目のためにイタリアを侵攻した、「イタリア政策」。
中世のイタリアは、「イタリア」という一国のまとまりというよりも、コムーネと呼ばれる都市国家に分裂していた。
実際のイタリア政策はローマ教皇に対する牽制という意味もあったが、本当にローマ帝国になろうとした皇帝もいた。
(ヨーロッパでのローマ教皇の影響力は強い)
「ローマ帝国になる」というように、ローマ帝国の継承国家ではない。
■フランス「南チロルをプレゼントしてあげてもいいよ」
ロンドン秘密協定 (1915年)。
第一次世界大戦参戦で中立を宣言していたイタリアに、三国協商(1904年、イギリス、フランス、ロシア)から提示された、「未回収のイタリアを返還するから連合国で参戦してね」の協定。
■イタリアの戦闘には向かない戦車。
一度発砲すると、中に煙が充満すると言えば、ヘタリアアニメでも出てきたM13/40ですが、これはWW2の戦車。
L3かもしれないが、速度は42km/h(整地)、15km/h(不整地)と、これだと亀よりも圧倒的に早い。
■イタリアあっさり捕虜になる。
本家ネタ。イタリアはたびたび捕虜になる。もうWW2でも捕虜になる。
おそらくイタリアの弱さとビビリ度合いを表しているのであって、具体的な○○の戦いとかではないんじゃないかと。
国キャラは「国」の状態も表すし、「国民」という一個人の状況も表したりするので、必ずしも捕虜になったからと言って国全体がどうのという訳ではないと思う。
ちなみにイタリア戦線ではイタリア軍はオーストリア=ハンガリー軍に勝利しています。(ヴィラ・ジュスティ休戦協定)
■ロシアが腹痛になる。
ロシア革命にてロシア帝国崩壊。ロシアソビエト連邦社会主義共和国が成立する。(byまゆかずさん)
タンネンベルクの戦い(1914年)、ゴルリッツの戦い(1915年)の敗北から、2月革命 (1917年)が起こり、ロマノフ王朝による帝政が崩壊した。
■アメリカ「イギリスに育てられた若い国」
原作ファンにとって衝撃の一言。
他者からは言われてはいたが、原作では自分から口にはしない言葉。
だが、事実だ。
アメリカの植民地の歴史は、1493-1776年に、フランス、イギリス、オランダ、スウェーデン、ロシアに入植されるあたりから始まる。
(原作描写→http://www.geocities.jp/himaruya/sntr.htm)
植民地時代のアメリカは、史実ではイギリスのみの植民地ではなかったが、ヘタリアにおける「アメリカ」は、イギリスが入植してきた時代から生まれ、イギリス植民地からの「独立13州」を「アメリカ」というキャラクターとしている(と思う)。
(原作描写→http://www.geocities.jp/himaruya/rkgk7.htm)
(アメリカ大陸における「アメリカ」の領土変遷はwikipediaのこのページを見ると楽しい。→アメリカ合衆国領土の変遷)
アメリカ入植から、独立から、«明白なる運命»や、南北戦争などを語ると長いので、割愛する。
「アメリカは若い」と言われているが、独立年は1776年。
カナダ:1982年など、1900年代に独立した国も多い。
ヘタリアにおいては現行政府や現行国家の成立が、国の年齢ではない。
(イタリア共和国は1946年が建国記念日だが、ヘタリアにおいては中世イタリアから「イタリア」。
ロシア連邦は1991年がソ連からの独立だが、ヘタリアにおいてはノヴゴロド公国から「ロシア」。)
■アメリカ「俺の立場は中立だ」
モンロー主義。
ヨーロッパ諸国の紛争に干渉しない、ヨーロッパ諸国の植民地へ干渉しない、などの、ヨーロッパとの相互不干渉主義。
簡単に言うと、ヨーロッパのことはヨーロッパで、手を出さない代わりに、アメリカ大陸のことに口も手も出すな、という宣言。
■イギリス「参戦すればヒーローになれるぞ!」
ドイツの「無制限潜水艦作戦」(敵国に関係すると思われる艦艇・船舶に対して目標を限定せず、無警告で攻撃する作戦)、「ツィンメルマン電報」(アメリカへのメキシコの先制攻撃はドイツが援助するなど)をきっかけに、1917年、アメリカ参戦。
「○○すれば英雄になれますよ」は、エスニックジョークのアメリカ人を動かすための言葉。
ロシア人「○○するとウォッカがありますよ」
イタリア人「美女も○○してますよ」
ドイツ人「規則ですから○○してください」
日本人「みなさん○○していますよ」
■ワールドプロレスリング
1918年夏、アメリカの軍隊が西部戦線に到着。
西部戦線の均衡に変化が生じ、前線突破に成功した辺りの描写かと思われる。
■たんぽぽコーヒー
19世紀アメリカ合衆国で考案されたたんぽぽの根っこを焙煎して作る、コーヒー的味はするがコーヒー豆は使われていない飲み物。
カフェインが含まれていないので、妊婦さんなどにもどうぞ。
物資が不足した第二次世界大戦中のドイツでよく飲まれた。
■オーストリアとドイツの白旗。
ヴィラ・ジュスティ休戦協定(1918年)、イタリアとオーストリア=ハンガリーとの休戦協定。
オーストリア革命(1918年)で、オーストリア=ハンガリー二重帝国は崩壊。オーストリア共和国が成立する。
休戦の客車でのドイツと連合国の休戦協定(1918年)。
ドイツ革命(1918年)で、ドイツ帝国は崩壊。ヴァイマル共和国が成立する。
■ドイツの処分を決める会議
パリ講和会議(1919年)。ヴェルサイユ条約の話し合い。
ちなみにこの時点で、劇中に登場する各国の名称は
[敗戦国]
・ドイツ帝国→ヴァイマル共和国(1918年)
・オーストリア=ハンガリー二重帝国→オーストリア(1918年)
[戦勝国]
・アメリカ合衆国
・グレートブリテン及びアイルランド連合王国
・フランス第三共和政
・ロシア帝国→ロシア・ソビエト連邦社会主義共和国 (1917年)
・清→中華民国(1912年)
・イタリア王国
■アメリカ「国際連盟を作るぞ!」
国際連盟発足(1919年)。
イギリス、フランス、日本、イタリアの4ヶ国を常任理事国として始まる。
なんだかんだ第二次世界大戦で機能停止する。
[まゆかずさん豆知識]
国際連盟発足時にアメリカがリーダーシップを発揮してたのは、米ウィルソン大統領の提案がベースとなっている為。
アメリカが国際連盟に加盟していないのは議会がモンロー主義を貫いた為。
■アメリカ「これからは争いより助け合いの時代だ」
十四か条の平和原則(1918年)。
アメリカ大統領ウィルソンが、アメリカ連邦議会での演説のなかで発表した平和原則。
第1条:秘密外交の廃止
第5条:植民地問題の公正解決
■イタリア「勝ったら南チロルもらえるって」
イタリアが参戦した理由は未回収のイタリア問題のみだが、南チロル等イタリア領にはなったものの、フィウーメなどはユーゴスラビア領になるなど、カンペキに回収とは行かなかった。
南チロルはドイツ系住民がすでにいたので、オーストリアからは自分たちの領土を奪われたと思われ、国境紛争問題は継続した。
■日本「私は中国さん一部をもらえたりするとありがたいのですが」
日本の対独宣戦布告の最後通牒が「膠州湾租借地」を中国に返還すること。
日独戦争は主にこの膠州湾付近、及びドイツの植民地だった南洋諸島の制圧。
ただし連合国から海軍派兵を数回に渡って迫られたため、インド洋や地中海に駆逐艦を派遣している。
パリ講和条約で膠州湾租借地は中国に返還されるべきという中国の主張は却下され、日本に譲渡されることになった。
でも結局色々あって1992年には中国に返還している(山東懸案解決に関する条約)。
■イタリア「昔俺もいじめられた」
フランスが若いことから、16世紀のイタリア戦争。
ハプスブルク家(神聖ローマ帝国・スペイン)とヴァロワ家(フランス)がイタリアを巡って繰り広げた戦争。
都市国家群コムーネの集まりだったイタリアは、国というよりも家で争っていた感じのする中世ヨーロッパで奪い合いになっていた。
フランスは手を引き、イタリアはハプスブルク家が支配する感じになる。
■ドイツの鳩時計作り。
ドイツのシュヴァルツヴァルト地方で普及したと言われる壁掛け時計。
シュヴァルツヴァルト時計協会が品質証明書を発行している。
簡単に言うとドイツの名産品。
賠償金1320億金マルクを返還するための、内職という本家ネタ。
ヘタリア原作で国キャラは、国が貧乏になるとよく内職をしています。
■肉じゃが
1870年代にイギリスへ留学してた東郷平八郎がビーフシチューを気に入り、帰国後に艦上食として作らせようとして、命じられた料理長が彼のイメージを元に、日本にある食材で作った、と言われている。言われているが定かではない。
http://www.geocities.jp/himaruya/nikkimanga4.htm
■ブロック経済
世界恐慌(1930年)の時に取られた経済対策のこと。
本家で言うと世界恐慌はアメリカが責められているので、何のことか一瞬分からなかった。
http://www.geocities.jp/himaruya/dks.htm
植民地を持つ国が自国と自国領を高い関税でブロックし、他国から安い輸入品が入って来ないようにし、自国圏内だけで経済を回してなんとか生き残る。
簡単に言うと、100円の物をアメリカに輸出する時に100円の関税をかけられて、アメリカ国内で輸入品は200円、アメリカ圏内の物は100円なら輸入品を買わなくなって、自国圏内の経済が回るよね。ってやつ。
これで困るのが植民地を持たない国。植民地を持たないと貿易ができなくなります。
つまり劇中ではドイツ(WW1で植民地を取り上げられた)、イタリア、日本。
■全員がくしゃみ
原作ヘタリアにおいて、国の経済が悪化すると国キャラは風邪を引く。
■イタリア「俺もう一回エチオピア行ってくる!」
第二次エチオピア戦争(1935年-1936年)。
イタリアの勝利で、エリトリア、ソマリランドを合わせたイタリア領「東アフリカ帝国」に。
この時点でイタリアはファシズム政権(ムッソリーニ)。
■アメリカ「倉庫掃除」
ヘタリア本編で倉庫掃除を始めると、独立前にイギリスからもらった品が出てきて、独立戦争の頃を思い出す本家ネタ。
http://www.geocities.jp/himaruya/rrl.htm
マスケット銃は、独立戦争時にイギリスの銃剣を受けた時の傷がある、いろんな意味での思い出の品。
「もう子供でもないし君の弟でもない。たった今、俺は君から独立する」
「撃てるわけないだろ…」
「あんなに…大きかったのにな…」
紅茶、紙、鉛などなどに関税をかけられ、やってられない!独立する!となったのが、独立戦争(雑)。
特にその独立戦争の○○の戦い、という訳ではない、ヘタリア的イメージ映像でお送りしておりますの雨のシーン。
舞台では割と弟であることをアメリカは肯定していますが(植民地の隠語なので)、本家では弟は割と否定しています。
■自由と言う名の星条旗
独立当初の星条旗の、左上の星は独立13州の数、13星の円形。
1912年の48星旗まで、"公式"には星の配置は決まっていなかった。
■オーストリア「イギリスとフランスがロシアとも手を組んだようですよ」
三国協商は終わってるよね?分からない。
仏ソ相互援助条約?
1938年5月24日にネヴィル・チェンバレン首相が「近くソ連と完全な合意に達しえる可能性がある」と演説したこと?
■ドイツ「俺はオーストリアを家族にした」
オーストリア「家族になって差し上げたんです」
http://www.geocities.jp/himaruya/ost.htm
1938年3月にドイツが全土を占領。オーストリアはドイツに編成される。
■ドイツ「俺が他国を攻めてもロシアは動くな」的やりとり。
独ソ不可侵条約(1939年8月23日)。
http://www.geocities.jp/himaruya/lie16.htm
そのまま、ドイツとロシア(当時ソ連)は「互いにどちらかが第三国に攻めても見て見ぬふりをする」という条約。
「今ならバルト三国(エストニア、ラトビア、リトアニア)もついてくる!」というのは、ドイツとソ連の勢力範囲としてバルト三国はソ連の勢力圏ね、という約束のこと。
(フィンランドとベッサラビア(ルーマニア東部)も)
これで日本は「欧州は複雑怪奇」と言って内閣総辞職した。
http://www.geocities.jp/himaruya/lie2.htm
水道管は「これがあればどこでも水を出せる!」と勘違いして持ち帰った、という軍事ネタより(真偽は不明)。
http://www.geocities.jp/himaruya/lie3.htm
■ドイツ「いざ、ポーランドへ!」
ポーランド侵攻(1939年)。独ソ不可侵条約調印の9日後。
ドイツが東側に攻め入ると、ロシアに牽制させるためにフランスはロシアと同盟を組んだが、ドイツがロシアと不可侵条約を交わしたため、ロシアは動かなかった(正確にはロシアもポーランドに攻め入った)。
これを受けて、ポーランドの同盟国であったイギリスとフランスが、相互援助条約を元に、ドイツに宣戦布告。
第二次世界大戦が始まる。
宣戦布告はしたが(1939年9月)、ドイツのフランス侵攻(1940年5月)まで動かなかったため「まやかし戦争」と呼ばれた。
■マジノ線
フランスがドイツとの国境に建設した、要塞線。イメージ的には半地下の近代型ミニ万里の長城。
北はベルギー、ルクセンブルク、フランスの三国国境地点から、南は地中海まで。
これにより、仏独国境ではなくベルギー経由からの侵攻に備えていた。
マジノ線の北端にあるアルデンヌの森(ベルギーとの国境)は、森林や湿地が障害となり森自体が古くから自然の要塞とされていたため、そこはスルー。
1940年ドイツ軍はマジノ線を迂回し、そのアルデンヌの森から侵攻。フランスは敗北した。
■「枢軸」
劇中では日本が名前を提案しているが、史実においてはイタリアの1935年「ベルリン・ローマ枢軸」発言から始まる。
鋼鉄協約(1939年)で軍事同盟になる。この時の協約が劇中の「お互いがピンチになったら助けに行く」。
日本が参加したのは日独伊三国同盟(1940年)から。
ヘタリアにおける「枢軸国」はドイツ、日本、イタリアの三国を指す。ヘタリアにおいては何かと三人セットになっている。
史実においては三人のみではなく、ドイツ、日本、イタリア、ハンガリー、ルーマニア、フィンランド、ブルガリア、タイなど。
■ポンペイの柱
1928年にイタリアから日本に贈られた、ベスビオ火山の噴火で埋没したポンペイから発掘された柱。
今も本当に会津若松市飯盛山山頂にある。
■「連合」
連合国共同宣言(1942年)に署名した国を指すが、基本的には枢軸国に宣戦布告した/された国のこと。
ヘタリアにおける「連合国」はアメリカ、イギリス、フランス、ロシア(ソ連)、中国を指す。
実は最初の四大署名国にフランスはいない。この時点でほぼドイツに占領されており、署名したのは北アフリカのアルジェ(地中海を挟んだパリの真南)で成立したフランス共和国臨時政府(1944年)。
■ドイツ、ロシアに行く。
バルバロッサ作戦(1941年)。独ソ不可侵条約をぶっちぎって6月に開始。
補給が追いつかないなどあるものの、10月にキエフ占領。
劇中でも言っている通り、冬期は圧倒的不利。12月初旬に進軍停止。
とは言え、ロシア(ソ連)側も焦土戦術や粛清によるあれやこれやがあったので、楽勝ではない。
■イタリアがギリシャで「ドイツー!」
ギリシャ・イタリア戦争(1940-1941年)。
劇中では、バルバロッサ作戦の途中だが、史実ではこれのせいでバルバロッサ作戦の開始が遅れた。
ドイツの援軍によりイタリアはギリシャに勝利する。
■イタリアを連れ帰ってからまたロシアに行くドイツのあたり
独ソ戦(1941年-1945年)は長い。ほぼWW2開戦から終戦まで。
■神聖ローマとの別れ。
みんな(各国)が出て行ってしまい、神聖ローマが弱っていく(おそらく三十年戦争1618-1648年)。
原作でもある日、神聖ローマが家を出て行く描写になっているが、史実上のどれを指すのかは不明。
「帝国の死亡証明書」と言われる「ヴェストファーレン条約」(1648年)に関する描写はない。
神聖ローマが出て行った、という描写はハプスブルク家所領のウィーンが恒常的な宮廷所在地となったことから?
もしくは神聖ローマ帝国というものがなくなっても、ハプスブルクが1805年まで皇帝を名乗っていたから?
■イタリア「マキャベリさんもいる」
イタリアの戦いに役立ちそうなもの、白旗とマキャベリさん。
謎の人形が突然出てきて戸惑ったし、最初何かわからなかったが、原作でもイタリアが突然取り出してくる。
ニッコロ・マキャヴェッリ(1469年5月3日 - 1527年6月21日)、政治思想家、フィレンツェ共和国の外交官。
「君主論」、「政略論」、「戦術論」などを書いている。
原作ではドイツに「残念だがそいつは使えないんだ」と言われている。(1巻27ページ)
■中国ウォッカからのロシアに酔拳
不明。どちらも連合国側なので、交戦はしていないはず。
なのでここは自信がないので、可能性だけ書いておく。
中ソ不可侵条約(1937年)により、ソ連は中国への最大の武器供給国であった。
中ソ友好同盟条約(1945年8月)、ソ連と中国の間での条約。
上記の「中国」はどちらも当時は「中華民国」であり、現在の「中国(中国人民解放軍・中華人民共和国)」はこの頃メイン支配ではなかった。この後、中華民国は実効支配を大陸から失い現在「台湾」と呼ばれているが、どちらも「中国の正統政府」を主張しており非常にややこしいので、気になる人は各自「二つの中国」でググって下さい。
■ドイツ「どうして日本は来てくれないんだ!」
史実でドイツが日本に期待していたのは、ロシア挟みこみではなく東西から攻める事により、戦力の東西分断。
挟み込めるほど小さくない…!
コタツでアメリカに見張られていたのは、言わずもがな太平洋戦争。
WW2全体的にそうですが、ひたすら描写を曖昧にぼかしていましたね。
WW1は100年経過しているけれど、WW2はあそこまで過去になっていないから、描写しづらいんだろうと勝手に思っています。
特に日本については一番やりづらいんだろうなぁ…と感じた。
日本はソ連と全く戦っていない訳ではなく、ソ連対日参戦で満州と樺太で1945年8月8日から8月14日に侵攻されている。
■ドイツ「お前は俺と一緒にいればいいんだ!」
これを指しているかは明確ではないが、ドイツの傀儡政権「イタリア社会共和国」別名「RSI政府」のことかもしれない。
上記イタリア降伏時の北イタリア側。
そういうのではなくて、イメージ映像かもしれない。
別に全てが史実に基づいている必要はないんだ、ヘタリアは。
■ノルマンディー上陸作戦。
唐突に出てきた、かの有名な割に正式名称が知られていない「ネプチューン作戦」(1944年6月6日)。
上陸からパリ解放までの「オーバーロード作戦」の方が知られてるかもしれない。
上記独ソ戦で、戦力がソ連に向いていたため、西側を崩そうとして行われた。
イギリスからドーバー海峡を渡って、フランスのノルマンディ海岸に上陸した、最大規模の上陸作戦。
ドイツ側は「大西洋の壁」をフランス・スペイン国境からノルウェー西岸に作ったりもした。(ノルウェーに上陸するという偽情報に騙されたため)
多分パンジャンドラムを出したかったんだと思う。
■巨大ボビン。
パンジャンドラム。イギリス軍が開発したロケット推進式の自走陸上爆雷。英国面兵器。
劇中で登場したのはほぼ実物大。(私も転がしたい)
巨大なボビンの中に炸薬を詰め、車輪部分にロケットを取り付けて回転させて進む。本当にただそれだけ。
本当にロケットだけで進ませようとしたので、砂浜では空回りするわ、真っ直ぐ進まないで倒れるわで使えない。
英国でも人気があるのか2008年にノルマンディー上陸作戦65周年の記念行事で復元された(危ないのでロケットの威力が小さくほんのちょっと進んだだけ)。
■イタリア白旗。
1943年9月イタリア降伏。
ヘタリアにおいては、1943年に連合国に鞍替えした南イタリアを「イタリア・ロマーノ」、ドイツ傀儡政権となった北イタリアを「イタリア・ヴェネチアーノ」と呼ぶ。
本家ではロマーノがヴェネチアーノの兄だが、劇中においての兄弟関係は植民地関係を指すので、植民地関係ではないロマーノは出せないのだと思われる。
南イタリアはドイツとも戦い、日本にも宣戦布告しているが、劇中ではイタリアは一人なため、据え置き。
■「禿げたおっさん」
も、もしかしてムッソリーニのことを言ってる…?
■クリスマス。
第一次世界大戦の時に、独軍の間で起こったクリスマス休戦(1914年12月)。
簡単に言うと、今日クリスマスじゃんってなって、自然と停戦状態になって、クリスマスソングを歌い合ったり、プレゼント交換したり写真撮影したり、サッカーしたりした。
ヘタリアでは何故か南の島で遭難した連合と枢軸に、フィンランドサンタさんが来ていた気がするんだけど、キタユメなのか単行本なのかアニメネタなのかが全く思い出せない。
時間軸?場所?気にするな、ヘタリアだ。
■ドイツ白旗。
1945年5月、ドイツ降伏。劇中では、これにて戦争は閉幕。
日本だけ白旗を振っていないのは配慮なのかずっと気になっていたんだけど、もしかしたらこの時点でまだ日本は降伏していないからかもしれない…。(日本は1945年8月)
考えすぎかもしれない。
■ドイツ「青い空は世界の果てまで繋がっている」
日本「今日は曇っていますが…」
そのままじゃない意味があると思われるセリフ。
・ベルリン宣言:天気の記載見つからず。
・玉音放送の日:晴れ。
考えすぎかもしれない。
思うところはありますが、あえて言わないので、ご想像にお任せします。
■戦後処理
・ドイツ:現物賠償。(その後色々ややこしいので詳しくは各個調べてください)
・イタリア:ユーゴスラビア、ギリシャ、ソビエト連邦、エチオピア、アルバニアへ3億6,000万ドル。
・日本は:総額1兆300億円。
■アメリカ「日本には俺が教育をしてやる!」
GHQによる教育改革。
関係ないけど、日本語難しいから識字率低かったら英語にしようって思って、識字率調査したら97.9%だったからやめたっていうエピソードが好き。
あと自分は字が書けないから、申し訳なくて調査所に行けないって言ってたおばあちゃんが自分の名前だけは書けたとかそういうエピソードもある。
■アメリカ「連合国、本日をもって解散!」
何をもって解散とするかは分からないが、明確な解散日はないと思われる。
パリ条約(1947年)、サンフランシスコ平和条約(1951年)など。
連合国とドイツの講和が成立したのは、東西冷戦後のドイツ最終規定条約(1991年)。
まとめていて思ったのは、現代に近づくほど表現をぼかしているなぁ、と。
加減が難しいよね。
なので、妄想多めかもしれない。
最後にまるかいて地球、最高でした。
ミュージカル内で、後半の時系列がややおかしいけど、細けぇことはいいんだよ。
ヘタリアにおいて気にし過ぎると、時空に歪みが発生する。
どの何の会議とかは分からないけど、ヘタリアにおいてよく国キャラたちで行われている会議。
原作ヘタリアの場合は上司(首脳)がいるので、史実の会議はそちらで行われている場合と、国キャラがやっていることにして描かれている場合とある。
国キャラは、国自体、国のトップ、国民を兼ねてたりするので、史実と比べる時にややこしい。
■弟
ヘタミュにおいて、イコール植民地のこと。
原作においては、必ずしも植民地を指さないが、全く関係がない訳でもなくて複雑。
(兄:プロイセン、弟:ドイツ。兄:南イタリア、弟:北イタリア。姉:ウクライナ、弟:ロシア、妹:ベラルーシ)
ミュージカルにおいては、ほぼイコールで植民地のことを指す。
と、覚えておかないと、混乱する。
■アメリカ「アフリカに弟を作ろうとしているらしいね。それは正義と言えるのかい」
アメリカ「フランス、イギリスは今すぐ弟を解放するんだ!」
門戸開放政策の主張だと思う。(byまゆかずさん)
特定の地域において、全ての国の全ての国民に対し、等しい商業及び工業活動の機会が与えられるべきであるという主張。
元は、アメリカが中国分割における他国と同等の特権を得るべく出した主張。
この後、「アフリカ分割」に引き継がれる。
■各国がアフリカに弟
「アフリカ分割」のこと。1880年代から1912年まで。
イギリス、フランス、ポルトガル、ドイツ、スペイン、イタリア、ベルギーの7ヶ国でアフリカのほぼ全土が植民地されたこと。
独立国はリベリアとエチオピアのみ。
ヘタリアにおいては話題になりにくいアフリカ植民地だが、「学園ヘタリア」(PSPゲームではない)において、セーシェルがアフリカクラスに入った時に、イタリア領は哂われるなどしていた。
冒頭の会議は、これに関する話題なので「ベルリン会議」(1884年11月)かもしれないが、関係の無い日本と中国がいることから、特定の何会議という訳ではなく、いわゆる「ヘタリアの国際会議」だと思われる。
ちなみに日本の鎖国は日米修好通商条約(1858年)に終わっている。大政奉還も1867年。
■イギリス「お前も昔は俺の弟だっただろ」
イギリスの植民地時代のアメリカのこと。
劇中において、「植民地=弟」ということにしたので、歴史的に確たる事実になっている。
独立したのは1776年。上記ベルリン会議の約100年前。
■ロシア「僕も弟を作りに南の島に行こうかな」
ロシア帝国は他国のような植民地を持っていない。
アラスカは1867年にアメリカに売却済み。
ロシアは冬に海が凍り船が出せないので、基本的に「凍らない港」が欲しい。そのための南下。
天津条約(1858年)で得た中国に租界地(行政自治権や治外法権のある外国人居住地)はある。
■イギリス「極東は俺の領域だ」
東インド会社やアヘン戦争からの香港を手に入れるなど、アジアに手をつけ始めている話。
ちなみにヘタリアにおいて中国は「中国四千年」と、ずっと中国だがこの頃は「清」。最後の統一王朝。
■日本「私も中国さんと同意見です」
極東には近づかないで欲しい話。
樺太・千島交換条約(1875年)で樺太がロシア領になった辺りの話?
■イタリア「俺のじいちゃん」
ヘタリアにおいて、イタリアはローマじいちゃんの孫。
最盛期には地中海沿岸全域に加え、ブリタンニア、ダキア、メソポタミアなど広大な領域を版図とした、古代ローマ帝国。
「弟がいっぱいいた」というのは劇中用語、おそらくローマ帝国属州のことを指す。
属州とは、都市国家ローマと同盟を結んだ同盟市以外のローマ帝国の領土のこと。
ヘタリアにおいてローマ帝国の終焉が、「東ローマ帝国と西ローマ帝国への分裂」なのか「西ローマ帝国の滅亡」なのかどうかの明確な描写はない。
ドイツは古代ローマ帝国に憧れている。
■中国内のイギリス、日本。
イギリスは、南京条約(1842年。アヘン戦争の講和条約)で広州+厦門,福州,寧波,上海を開港させ、それぞれに領事を置く事と、香港の割譲。
アロー号事件(1856年)からの北京条約(1860年)で九龍半島を割譲。
この会議をベルリン会議の辺りだとすると、日本はまだ中国内に土地はない…と思う(自信がない)。
下関条約(1895年)で遼東半島(一瞬)、台湾を割譲。
杭州と蘇州(1897年)と重慶(1901年)、ポーツマス条約(1905年)で関東州を租借地にする。
■日本「善処します」
「善処します。また今度。考えます。答えは全部いいえです」
ジャパニーズお断りっぽくないお断り文句。
■イタリア「パスタァーーーー!」
軍事ネタ。およびアニメにおけるイタリアの鳴き声のようなもの。
イタリア軍が砂漠に行ってもパスタを茹でていたというのが元ネタ。事実ではないらしい。
イタリア語において必ずしもパスタ=スパゲティではないが、もはやネタ。
ヘタリアにおいてイタリアの「パスタァーー」はお約束的なセリフ。
オーストリアさんの家にいる時も「ご飯にパスタは出ますか」と聞くレベル。
今のレーションは美味いが、昔のレーションは不味かったらしい。
■イタリア「バイエルンに親戚がいるんだ」
アニメネタ。イタリア人がよく使う命乞い「○○に知り合いがいるんだ」。
というか、本家ネタだと思っていたら、キタユメでは「親戚が~」って言ってなかった。
http://www.geocities.jp/himaruya/d_i1.htm
第一次世界大戦のイタリア戦線(1915年-1918年)。
(イタリア、イギリス、フランス、アメリカ vs オーストリア=ハンガリー、ドイツ)
ここがドイツとイタリアの初対面っぽく描かれているが、三国同盟 (1882年)などで会っているはずだとか、本家でもそれ以前の話とか出てくるので、細かいことを気にしてはいけない。
■ドイツ「この残念な命乞い野郎」
イタリア人は戦争が弱くすぐ逃げる、という軍事ネタ。
ヘタレなイタリア軍で、ヘタリア。
■ドイツ、オーストリア、イタリア
ドイツ、オーストリア=ハンガリー、イタリアによる秘密軍事同盟。三国同盟 (1882年)。
多分これがあって、ミュージカルの最初の方、三人でわちゃわちゃやってる。
史実が「オーストリア=ハンガリー」表記なのは、この頃まだ「オーストリア=ハンガリー二重帝国」(1867年-1918年)だから。
ハンガリーさんは女性キャラで存在しますが、この頃はオーストリアさんの家に住んでいます。
■イタリア「オースリアさんに南チロルもらえないか聞いてもらえないかな」
「チロルチョコあげるみたいに!」って言うけれど、チロルチョコの名前の元になったのは本当にオーストリアのチロル。
いわゆる「未回収のイタリア」。
イタリアが統一(1861年3月)した際に、オーストリア内に残ったイタリアが領土と主張した土地。
旧ヴェネツィア共和国の部分。南チロル(現イタリアの最北端)、トレンティーノ(その下)トリエステ(北東の端)や、現在はクロアチアのダルマチアやリエカもある。
オーストリアから断られると、第一次世界大戦参戦で中立を宣言。
これがミュージカルの「オーストリアさん南チロルちょうだい♡」「ダメです」からの「俺中立」の話。
■イタリア「昔から俺には厳しい」「召使にされてたこともあった」
ハプスブルク家全盛期、イタリア北部はハプスブルク家の領土だった頃の話。
度々出てくる神聖ローマ帝国とも絡んでくる。
神聖ローマ帝国後期に実質神聖ローマ帝国を仕切っていたのがハプスブルク家=オーストリア。
史実においてハプスブルク家はイコール、オーストリアではないが、ヘタリアにおいてハプスブルク家の役割はオーストリアさん。
スペイン・ハプスブルク家は、スペインがオーストリアに支配されてる感じに描かれている。
(http://www.geocities.jp/himaruya/t_b5.htm)
■イタリア「俺も弟が欲しい!」
ミュージカルではイタリアは植民地を持っていないようだったが、実はアフリカに植民地を持っている。
1869年のスエズ運河開通から、13年、ウッチャリ条約(1882年)でエチオピアからエリトリア(イタリア命名)を割譲。
イギリスが撤退した後のソマリランドもイタリア領に(1902年)。
■イタリア「エチオピアを弟にする!」
第一次エチオピア戦争(1889年-1896年)。
エチオピアをイタリア植民地にするための戦争。
上記の「ウッチャリ条約」がイタリア語とアムハラ語で言い回しが異なっていたために起きた。
イタリア陸軍はボロボロに負けた。
負けたが、ウッチャリ条約をちゃんと締結し直したので、エリトリアを植民地に持っている。
■日本「どうも日出づる国です。日没するところの方ですね」
言わずと知れた遣隋使(600-618年)。
有名な「日出づる国の天子」は第2回607年(推古15年)の小野妹子の派遣。
「日出づる、日没する」は東西の方角の話であって、そこに怒ったのではなく、日本が「天子」を自称した事に怒ったらしい。
随だろうが、清だろうが、ヘタリアにおいては「中国」さんなのだ。
竹林の中で小さい子を見つけたのは原作ネタ→http://www.geocities.jp/himaruya/c_n1.htm
■ロシア「コルコルコルコル」
原作におけるロシアさんの呪詛兼鳴き声みたいなもの。
コルホーズ=集団農場のこと。コルホーズ送りにしちゃうぞ☆的な意味。
共産圏ジョークの一つ。「飛行機を壊し始めた悪魔に、チャーチルとルーズベルトが何を言っても無駄だったが、スターリンが「おい貴様、すぐやめないとコルホーズにぶちこむぞ!」と言ったらすぐに逃げた。」
じゃあ何が怖いかって、集団農場を作るにあったって、元々農場を持っていた農民が反発するが処刑。有能な農場主を「富農」として迫害・処刑。農民の労働意欲の低下により大飢饉が発生など。
■イギリス「島国根性見せてやろうぜ!ロックだ!」
みんな大好き日英同盟(1902年)。
義和団事件(1900年)鎮圧へ派兵したのはイギリス、アメリカ、ロシア、フランス、ドイツ、オーストリア=ハンガリー、イタリア、日本。
満州を占領し続けるロシアを牽制したいイギリスと、満州に居座り続けるロシアに自国の権益が脅かされるのではという危機感から結ばれた同盟。
本当はドイツと手を組もうとしたらしいけど、ドイツがロシアと手を組んだから日本にした。
星空の下でお友達に…的な本家(http://www.geocities.jp/himaruya/n_t.htm)からの、ミュージカルのロックに戸惑う原作組。
■日本がロシアにピコハン。
言わずと知れた日露戦争(1904年-1905年)。
日本関係の戦争は、ミュージカルでもできるだけマイルドに扱っている気がする。
まさか小国日本が勝つと思われていなかったアレ。
ロシア国内で血の日曜日事件 (1905年)などが起きたり、日本も総動員し過ぎたので、1905年9月5日ポーツマス条約により講和。
日本は南満州鉄道を獲得。
戦争に使ったお金は、勝てば、負けた側からの賠償金支払いで賄えるものだったが、賠償金もらえなかった。
■「セルビアはユーゴスラビアと一つになろうとしていたが、オースリアがユーゴスラビアを家族にした」
ボスニア・ヘルツェゴビナ地域は、主権はオスマン帝国下にあったが、実質はオーストリア下だった。
しかしセルビア人が多く居住していることもあり、セルビアが権利を主張していた。
オスマン帝国の「青年トルコ人革命」(1908年)の混乱に乗じて、オーストリアはボスニア・ヘルツェゴビナ地域をオーストリアへ併合した。
この後に起きたバルカン戦争と併せてサラエヴォ事件へと至る。
めっちゃややこしいが、「ユーゴスラビア」という名前の国の成立は1929年。
オーストリア=ハンガリーの解体時に南端が独立した南スラブ人国家をセルビア王国が吸収してできた。
なんでボスニア・ヘルツェゴビナじゃなくてユーゴスラビアにしたんだろうね。語呂かな。
それとも汎スラブ主義的なまとまりのことかな。
■セルビアがオーストリアのみぞおちにグーパン。
教科書でやったところだ!率ナンバーワンな気がする「サラエボ事件」(1914年6月28日)。
オーストリア=ハンガリーの皇太子夫妻が、サラエボ(当時オーストリア領)でボスニア系セルビア人に暗殺された事件。
オーストリアは「オーストリア最後通牒」からの宣戦布告。
第一次世界大戦の勃発。
ミュージカルではオーストリアさんではなく、ドイツがイキイキとしていたけれど。
ドイツも植民地を持ってないから感を出していましたが、上の「アフリカ分割」で植民地を持っています。
■ドイツ「セルビアがなかなかしぶとい!」
オーストリアは宣戦布告したにも関わらず、セルビア戦線で退却(敗退)している。(1914年)
1915年にブルガリアが同盟国に加入したことで、なんとか勝つ。
しかし、原作ヘタリアにセルビアは未登場だ!びっくりだ!
■ドイツ「セルビアに後ろ盾がいる」
ロシアとフランスが組んでいた、露仏同盟(1894年)。
三国同盟(ドイツ・オーストリア・イタリア)から攻撃を受けた場合、他方の国が軍事的支援を行う同盟。
■「カイザー=ヴィルヘルム砲」
通称「パリ砲」(1918年)。
ドイツ軍がパリを砲撃するために製造した巨大な列車砲。
21cm口径。駆逐艦吹雪の主砲が12.7cm、重巡高雄の主砲が20.3cmと言うと軍艦クラスタは分かっていただけるだろうか…。
劇中で言われているように、命中精度は良くなく、連続使用に向かず、実戦兵器ではないが、どちらかというとパリ市民を不安にさせるための兵器。
それでも120km遠方から届く砲弾は、家とか壊したらしい。
■イギリス「俺が手を貸してやってもいいぜ」
イギリスとフランスが組んでいた、英仏協商(1904年)。
■「フランスは穴掘って」「ドイツも穴掘って」
西部戦線における塹壕戦のこと。
中世・近代の戦闘は火器の精度の問題から、突撃→白兵戦で決着を付けていた(中世の戦闘みたいな)が、銃火器の精度が上がり、身を隠す必要が出てきたことから使われるようになった戦法(?)。
第一次世界大戦において、ドイツとフランスはバルト海から地中海まで塹壕地帯を作り、今までの戦術が通用せず、想像以上に長期消耗戦となった。
■西部戦線
1914年から1918年、ベルギー南部からフランス北東部にかけての戦線。
塹壕戦、クリスマス休戦、毒ガス戦など盛りだくさん。
1929年に発表された、ドイツのエーリッヒ・マリア・レマルクの長編小説「西部戦線異状なし」が有名。
一兵卒の死は「西部戦線異状なし、報告すべき件なし」として片付けられることに由来しているのであって、異常がない訳でも異状がない訳でもない。
実際、第一次世界大戦は、こんなに長引くと思われておらず、当初はクリスマスまでには終わるだろう、と言われていた。
■神聖ローマ
正式名称は「ドイツ国民の神聖ローマ帝国」。
日本とドイツで始まりの歴史認識が違う。
「ローマ帝国」期(800年-911年)、「帝国」期(962年-1254年)、「ドイツ国民の神聖ローマ帝国」期(中世後期-1806年)の3期間に分けられる。
ヘタリア的には非常にややこしいが、「色んな人が俺んちを出入りする」というように、ヘタリア内でのイメージとしては「ソ連」が近い。(色んな国が一つのおうちに住んでる)
18世紀フランスの思想家ヴォルテールにも「神聖でもなければ、ローマ的でもなく、そもそも帝国ですらない」と言われているので、非常に説明しづらいが、この頃のヨーロッパは「国」よりも「家」のまとまりが、今の国的なまとまりであり、それをまとめているのが神聖ローマ帝国、みたいな感じではある。
※神聖ローマ帝国の概念や歴史と、ハプスブルクとヨーロッパの関係について語ると長いから、後はみんな個人で調べようね!
「ドイツ国民の神聖ローマ帝国」期は、ほぼハプスブルク家(ヘタリアにおいてはオーストリア)が帝位を独占していた。
原作では神聖ローマの家に、家を仕切っているオーストリアと、ハンガリー、神聖ローマ、使用人として幼少時のイタリアが住んでいた描写がある。
フランスvsスペイン・神聖ローマのイタリア戦争(1521年 - 1526年)でイタリアが神聖ローマの家に来た。
(北イタリアはオーストリア・ハプスブルク、南イタリアはスペイン・ハプスブルク)
ヘタリアにおいては、イタリアのことを女の子と勘違いしており惚れており、掃除でヘマをしてご飯抜きにされた際にそっとご飯を差し入れるなどしている(でも「マズイ」って言われる)。
■神聖ローマ「俺とローマ帝国にならないか!」
歴代の皇帝が「ローマ帝国」という名目のためにイタリアを侵攻した、「イタリア政策」。
中世のイタリアは、「イタリア」という一国のまとまりというよりも、コムーネと呼ばれる都市国家に分裂していた。
実際のイタリア政策はローマ教皇に対する牽制という意味もあったが、本当にローマ帝国になろうとした皇帝もいた。
(ヨーロッパでのローマ教皇の影響力は強い)
「ローマ帝国になる」というように、ローマ帝国の継承国家ではない。
■フランス「南チロルをプレゼントしてあげてもいいよ」
ロンドン秘密協定 (1915年)。
第一次世界大戦参戦で中立を宣言していたイタリアに、三国協商(1904年、イギリス、フランス、ロシア)から提示された、「未回収のイタリアを返還するから連合国で参戦してね」の協定。
■イタリアの戦闘には向かない戦車。
一度発砲すると、中に煙が充満すると言えば、ヘタリアアニメでも出てきたM13/40ですが、これはWW2の戦車。
L3かもしれないが、速度は42km/h(整地)、15km/h(不整地)と、これだと亀よりも圧倒的に早い。
■イタリアあっさり捕虜になる。
本家ネタ。イタリアはたびたび捕虜になる。もうWW2でも捕虜になる。
おそらくイタリアの弱さとビビリ度合いを表しているのであって、具体的な○○の戦いとかではないんじゃないかと。
国キャラは「国」の状態も表すし、「国民」という一個人の状況も表したりするので、必ずしも捕虜になったからと言って国全体がどうのという訳ではないと思う。
ちなみにイタリア戦線ではイタリア軍はオーストリア=ハンガリー軍に勝利しています。(ヴィラ・ジュスティ休戦協定)
■ロシアが腹痛になる。
ロシア革命にてロシア帝国崩壊。ロシアソビエト連邦社会主義共和国が成立する。(byまゆかずさん)
タンネンベルクの戦い(1914年)、ゴルリッツの戦い(1915年)の敗北から、2月革命 (1917年)が起こり、ロマノフ王朝による帝政が崩壊した。
■アメリカ「イギリスに育てられた若い国」
原作ファンにとって衝撃の一言。
他者からは言われてはいたが、原作では自分から口にはしない言葉。
だが、事実だ。
アメリカの植民地の歴史は、1493-1776年に、フランス、イギリス、オランダ、スウェーデン、ロシアに入植されるあたりから始まる。
(原作描写→http://www.geocities.jp/himaruya/sntr.htm)
植民地時代のアメリカは、史実ではイギリスのみの植民地ではなかったが、ヘタリアにおける「アメリカ」は、イギリスが入植してきた時代から生まれ、イギリス植民地からの「独立13州」を「アメリカ」というキャラクターとしている(と思う)。
(原作描写→http://www.geocities.jp/himaruya/rkgk7.htm)
(アメリカ大陸における「アメリカ」の領土変遷はwikipediaのこのページを見ると楽しい。→アメリカ合衆国領土の変遷)
アメリカ入植から、独立から、«明白なる運命»や、南北戦争などを語ると長いので、割愛する。
「アメリカは若い」と言われているが、独立年は1776年。
カナダ:1982年など、1900年代に独立した国も多い。
ヘタリアにおいては現行政府や現行国家の成立が、国の年齢ではない。
(イタリア共和国は1946年が建国記念日だが、ヘタリアにおいては中世イタリアから「イタリア」。
ロシア連邦は1991年がソ連からの独立だが、ヘタリアにおいてはノヴゴロド公国から「ロシア」。)
■アメリカ「俺の立場は中立だ」
モンロー主義。
ヨーロッパ諸国の紛争に干渉しない、ヨーロッパ諸国の植民地へ干渉しない、などの、ヨーロッパとの相互不干渉主義。
簡単に言うと、ヨーロッパのことはヨーロッパで、手を出さない代わりに、アメリカ大陸のことに口も手も出すな、という宣言。
■イギリス「参戦すればヒーローになれるぞ!」
ドイツの「無制限潜水艦作戦」(敵国に関係すると思われる艦艇・船舶に対して目標を限定せず、無警告で攻撃する作戦)、「ツィンメルマン電報」(アメリカへのメキシコの先制攻撃はドイツが援助するなど)をきっかけに、1917年、アメリカ参戦。
「○○すれば英雄になれますよ」は、エスニックジョークのアメリカ人を動かすための言葉。
ロシア人「○○するとウォッカがありますよ」
イタリア人「美女も○○してますよ」
ドイツ人「規則ですから○○してください」
日本人「みなさん○○していますよ」
■ワールドプロレスリング
1918年夏、アメリカの軍隊が西部戦線に到着。
西部戦線の均衡に変化が生じ、前線突破に成功した辺りの描写かと思われる。
■たんぽぽコーヒー
19世紀アメリカ合衆国で考案されたたんぽぽの根っこを焙煎して作る、コーヒー的味はするがコーヒー豆は使われていない飲み物。
カフェインが含まれていないので、妊婦さんなどにもどうぞ。
物資が不足した第二次世界大戦中のドイツでよく飲まれた。
■オーストリアとドイツの白旗。
ヴィラ・ジュスティ休戦協定(1918年)、イタリアとオーストリア=ハンガリーとの休戦協定。
オーストリア革命(1918年)で、オーストリア=ハンガリー二重帝国は崩壊。オーストリア共和国が成立する。
休戦の客車でのドイツと連合国の休戦協定(1918年)。
ドイツ革命(1918年)で、ドイツ帝国は崩壊。ヴァイマル共和国が成立する。
■ドイツの処分を決める会議
パリ講和会議(1919年)。ヴェルサイユ条約の話し合い。
ちなみにこの時点で、劇中に登場する各国の名称は
[敗戦国]
・ドイツ帝国→ヴァイマル共和国(1918年)
・オーストリア=ハンガリー二重帝国→オーストリア(1918年)
[戦勝国]
・アメリカ合衆国
・グレートブリテン及びアイルランド連合王国
・フランス第三共和政
・ロシア帝国→ロシア・ソビエト連邦社会主義共和国 (1917年)
・清→中華民国(1912年)
・イタリア王国
■アメリカ「国際連盟を作るぞ!」
国際連盟発足(1919年)。
イギリス、フランス、日本、イタリアの4ヶ国を常任理事国として始まる。
なんだかんだ第二次世界大戦で機能停止する。
[まゆかずさん豆知識]
国際連盟発足時にアメリカがリーダーシップを発揮してたのは、米ウィルソン大統領の提案がベースとなっている為。
アメリカが国際連盟に加盟していないのは議会がモンロー主義を貫いた為。
■アメリカ「これからは争いより助け合いの時代だ」
十四か条の平和原則(1918年)。
アメリカ大統領ウィルソンが、アメリカ連邦議会での演説のなかで発表した平和原則。
第1条:秘密外交の廃止
第5条:植民地問題の公正解決
■イタリア「勝ったら南チロルもらえるって」
イタリアが参戦した理由は未回収のイタリア問題のみだが、南チロル等イタリア領にはなったものの、フィウーメなどはユーゴスラビア領になるなど、カンペキに回収とは行かなかった。
南チロルはドイツ系住民がすでにいたので、オーストリアからは自分たちの領土を奪われたと思われ、国境紛争問題は継続した。
■日本「私は中国さん一部をもらえたりするとありがたいのですが」
日本の対独宣戦布告の最後通牒が「膠州湾租借地」を中国に返還すること。
日独戦争は主にこの膠州湾付近、及びドイツの植民地だった南洋諸島の制圧。
ただし連合国から海軍派兵を数回に渡って迫られたため、インド洋や地中海に駆逐艦を派遣している。
パリ講和条約で膠州湾租借地は中国に返還されるべきという中国の主張は却下され、日本に譲渡されることになった。
でも結局色々あって1992年には中国に返還している(山東懸案解決に関する条約)。
■イタリア「昔俺もいじめられた」
フランスが若いことから、16世紀のイタリア戦争。
ハプスブルク家(神聖ローマ帝国・スペイン)とヴァロワ家(フランス)がイタリアを巡って繰り広げた戦争。
都市国家群コムーネの集まりだったイタリアは、国というよりも家で争っていた感じのする中世ヨーロッパで奪い合いになっていた。
フランスは手を引き、イタリアはハプスブルク家が支配する感じになる。
■ドイツの鳩時計作り。
ドイツのシュヴァルツヴァルト地方で普及したと言われる壁掛け時計。
シュヴァルツヴァルト時計協会が品質証明書を発行している。
簡単に言うとドイツの名産品。
賠償金1320億金マルクを返還するための、内職という本家ネタ。
ヘタリア原作で国キャラは、国が貧乏になるとよく内職をしています。
■肉じゃが
1870年代にイギリスへ留学してた東郷平八郎がビーフシチューを気に入り、帰国後に艦上食として作らせようとして、命じられた料理長が彼のイメージを元に、日本にある食材で作った、と言われている。言われているが定かではない。
http://www.geocities.jp/himaruya/nikkimanga4.htm
■ブロック経済
世界恐慌(1930年)の時に取られた経済対策のこと。
本家で言うと世界恐慌はアメリカが責められているので、何のことか一瞬分からなかった。
http://www.geocities.jp/himaruya/dks.htm
植民地を持つ国が自国と自国領を高い関税でブロックし、他国から安い輸入品が入って来ないようにし、自国圏内だけで経済を回してなんとか生き残る。
簡単に言うと、100円の物をアメリカに輸出する時に100円の関税をかけられて、アメリカ国内で輸入品は200円、アメリカ圏内の物は100円なら輸入品を買わなくなって、自国圏内の経済が回るよね。ってやつ。
これで困るのが植民地を持たない国。植民地を持たないと貿易ができなくなります。
つまり劇中ではドイツ(WW1で植民地を取り上げられた)、イタリア、日本。
■全員がくしゃみ
原作ヘタリアにおいて、国の経済が悪化すると国キャラは風邪を引く。
■イタリア「俺もう一回エチオピア行ってくる!」
第二次エチオピア戦争(1935年-1936年)。
イタリアの勝利で、エリトリア、ソマリランドを合わせたイタリア領「東アフリカ帝国」に。
この時点でイタリアはファシズム政権(ムッソリーニ)。
■アメリカ「倉庫掃除」
ヘタリア本編で倉庫掃除を始めると、独立前にイギリスからもらった品が出てきて、独立戦争の頃を思い出す本家ネタ。
http://www.geocities.jp/himaruya/rrl.htm
マスケット銃は、独立戦争時にイギリスの銃剣を受けた時の傷がある、いろんな意味での思い出の品。
「もう子供でもないし君の弟でもない。たった今、俺は君から独立する」
「撃てるわけないだろ…」
「あんなに…大きかったのにな…」
紅茶、紙、鉛などなどに関税をかけられ、やってられない!独立する!となったのが、独立戦争(雑)。
特にその独立戦争の○○の戦い、という訳ではない、ヘタリア的イメージ映像でお送りしておりますの雨のシーン。
舞台では割と弟であることをアメリカは肯定していますが(植民地の隠語なので)、本家では弟は割と否定しています。
■自由と言う名の星条旗
独立当初の星条旗の、左上の星は独立13州の数、13星の円形。
1912年の48星旗まで、"公式"には星の配置は決まっていなかった。
■オーストリア「イギリスとフランスがロシアとも手を組んだようですよ」
三国協商は終わってるよね?分からない。
仏ソ相互援助条約?
1938年5月24日にネヴィル・チェンバレン首相が「近くソ連と完全な合意に達しえる可能性がある」と演説したこと?
■ドイツ「俺はオーストリアを家族にした」
オーストリア「家族になって差し上げたんです」
http://www.geocities.jp/himaruya/ost.htm
1938年3月にドイツが全土を占領。オーストリアはドイツに編成される。
■ドイツ「俺が他国を攻めてもロシアは動くな」的やりとり。
独ソ不可侵条約(1939年8月23日)。
http://www.geocities.jp/himaruya/lie16.htm
そのまま、ドイツとロシア(当時ソ連)は「互いにどちらかが第三国に攻めても見て見ぬふりをする」という条約。
「今ならバルト三国(エストニア、ラトビア、リトアニア)もついてくる!」というのは、ドイツとソ連の勢力範囲としてバルト三国はソ連の勢力圏ね、という約束のこと。
(フィンランドとベッサラビア(ルーマニア東部)も)
これで日本は「欧州は複雑怪奇」と言って内閣総辞職した。
http://www.geocities.jp/himaruya/lie2.htm
水道管は「これがあればどこでも水を出せる!」と勘違いして持ち帰った、という軍事ネタより(真偽は不明)。
http://www.geocities.jp/himaruya/lie3.htm
■ドイツ「いざ、ポーランドへ!」
ポーランド侵攻(1939年)。独ソ不可侵条約調印の9日後。
ドイツが東側に攻め入ると、ロシアに牽制させるためにフランスはロシアと同盟を組んだが、ドイツがロシアと不可侵条約を交わしたため、ロシアは動かなかった(正確にはロシアもポーランドに攻め入った)。
これを受けて、ポーランドの同盟国であったイギリスとフランスが、相互援助条約を元に、ドイツに宣戦布告。
第二次世界大戦が始まる。
宣戦布告はしたが(1939年9月)、ドイツのフランス侵攻(1940年5月)まで動かなかったため「まやかし戦争」と呼ばれた。
■マジノ線
フランスがドイツとの国境に建設した、要塞線。イメージ的には半地下の近代型ミニ万里の長城。
北はベルギー、ルクセンブルク、フランスの三国国境地点から、南は地中海まで。
これにより、仏独国境ではなくベルギー経由からの侵攻に備えていた。
マジノ線の北端にあるアルデンヌの森(ベルギーとの国境)は、森林や湿地が障害となり森自体が古くから自然の要塞とされていたため、そこはスルー。
1940年ドイツ軍はマジノ線を迂回し、そのアルデンヌの森から侵攻。フランスは敗北した。
■「枢軸」
劇中では日本が名前を提案しているが、史実においてはイタリアの1935年「ベルリン・ローマ枢軸」発言から始まる。
鋼鉄協約(1939年)で軍事同盟になる。この時の協約が劇中の「お互いがピンチになったら助けに行く」。
日本が参加したのは日独伊三国同盟(1940年)から。
ヘタリアにおける「枢軸国」はドイツ、日本、イタリアの三国を指す。ヘタリアにおいては何かと三人セットになっている。
史実においては三人のみではなく、ドイツ、日本、イタリア、ハンガリー、ルーマニア、フィンランド、ブルガリア、タイなど。
■ポンペイの柱
1928年にイタリアから日本に贈られた、ベスビオ火山の噴火で埋没したポンペイから発掘された柱。
今も本当に会津若松市飯盛山山頂にある。
■「連合」
連合国共同宣言(1942年)に署名した国を指すが、基本的には枢軸国に宣戦布告した/された国のこと。
ヘタリアにおける「連合国」はアメリカ、イギリス、フランス、ロシア(ソ連)、中国を指す。
実は最初の四大署名国にフランスはいない。この時点でほぼドイツに占領されており、署名したのは北アフリカのアルジェ(地中海を挟んだパリの真南)で成立したフランス共和国臨時政府(1944年)。
■ドイツ、ロシアに行く。
バルバロッサ作戦(1941年)。独ソ不可侵条約をぶっちぎって6月に開始。
補給が追いつかないなどあるものの、10月にキエフ占領。
劇中でも言っている通り、冬期は圧倒的不利。12月初旬に進軍停止。
とは言え、ロシア(ソ連)側も焦土戦術や粛清によるあれやこれやがあったので、楽勝ではない。
■イタリアがギリシャで「ドイツー!」
ギリシャ・イタリア戦争(1940-1941年)。
劇中では、バルバロッサ作戦の途中だが、史実ではこれのせいでバルバロッサ作戦の開始が遅れた。
ドイツの援軍によりイタリアはギリシャに勝利する。
■イタリアを連れ帰ってからまたロシアに行くドイツのあたり
独ソ戦(1941年-1945年)は長い。ほぼWW2開戦から終戦まで。
■神聖ローマとの別れ。
みんな(各国)が出て行ってしまい、神聖ローマが弱っていく(おそらく三十年戦争1618-1648年)。
原作でもある日、神聖ローマが家を出て行く描写になっているが、史実上のどれを指すのかは不明。
「帝国の死亡証明書」と言われる「ヴェストファーレン条約」(1648年)に関する描写はない。
神聖ローマが出て行った、という描写はハプスブルク家所領のウィーンが恒常的な宮廷所在地となったことから?
もしくは神聖ローマ帝国というものがなくなっても、ハプスブルクが1805年まで皇帝を名乗っていたから?
■イタリア「マキャベリさんもいる」
イタリアの戦いに役立ちそうなもの、白旗とマキャベリさん。
謎の人形が突然出てきて戸惑ったし、最初何かわからなかったが、原作でもイタリアが突然取り出してくる。
ニッコロ・マキャヴェッリ(1469年5月3日 - 1527年6月21日)、政治思想家、フィレンツェ共和国の外交官。
「君主論」、「政略論」、「戦術論」などを書いている。
原作ではドイツに「残念だがそいつは使えないんだ」と言われている。(1巻27ページ)
■中国ウォッカからのロシアに酔拳
不明。どちらも連合国側なので、交戦はしていないはず。
なのでここは自信がないので、可能性だけ書いておく。
中ソ不可侵条約(1937年)により、ソ連は中国への最大の武器供給国であった。
中ソ友好同盟条約(1945年8月)、ソ連と中国の間での条約。
上記の「中国」はどちらも当時は「中華民国」であり、現在の「中国(中国人民解放軍・中華人民共和国)」はこの頃メイン支配ではなかった。この後、中華民国は実効支配を大陸から失い現在「台湾」と呼ばれているが、どちらも「中国の正統政府」を主張しており非常にややこしいので、気になる人は各自「二つの中国」でググって下さい。
■ドイツ「どうして日本は来てくれないんだ!」
史実でドイツが日本に期待していたのは、ロシア挟みこみではなく東西から攻める事により、戦力の東西分断。
挟み込めるほど小さくない…!
コタツでアメリカに見張られていたのは、言わずもがな太平洋戦争。
WW2全体的にそうですが、ひたすら描写を曖昧にぼかしていましたね。
WW1は100年経過しているけれど、WW2はあそこまで過去になっていないから、描写しづらいんだろうと勝手に思っています。
特に日本については一番やりづらいんだろうなぁ…と感じた。
日本はソ連と全く戦っていない訳ではなく、ソ連対日参戦で満州と樺太で1945年8月8日から8月14日に侵攻されている。
■ドイツ「お前は俺と一緒にいればいいんだ!」
これを指しているかは明確ではないが、ドイツの傀儡政権「イタリア社会共和国」別名「RSI政府」のことかもしれない。
上記イタリア降伏時の北イタリア側。
そういうのではなくて、イメージ映像かもしれない。
別に全てが史実に基づいている必要はないんだ、ヘタリアは。
■ノルマンディー上陸作戦。
唐突に出てきた、かの有名な割に正式名称が知られていない「ネプチューン作戦」(1944年6月6日)。
上陸からパリ解放までの「オーバーロード作戦」の方が知られてるかもしれない。
上記独ソ戦で、戦力がソ連に向いていたため、西側を崩そうとして行われた。
イギリスからドーバー海峡を渡って、フランスのノルマンディ海岸に上陸した、最大規模の上陸作戦。
ドイツ側は「大西洋の壁」をフランス・スペイン国境からノルウェー西岸に作ったりもした。(ノルウェーに上陸するという偽情報に騙されたため)
多分パンジャンドラムを出したかったんだと思う。
■巨大ボビン。
パンジャンドラム。イギリス軍が開発したロケット推進式の自走陸上爆雷。英国面兵器。
劇中で登場したのはほぼ実物大。(私も転がしたい)
巨大なボビンの中に炸薬を詰め、車輪部分にロケットを取り付けて回転させて進む。本当にただそれだけ。
本当にロケットだけで進ませようとしたので、砂浜では空回りするわ、真っ直ぐ進まないで倒れるわで使えない。
英国でも人気があるのか2008年にノルマンディー上陸作戦65周年の記念行事で復元された(危ないのでロケットの威力が小さくほんのちょっと進んだだけ)。
■イタリア白旗。
1943年9月イタリア降伏。
ヘタリアにおいては、1943年に連合国に鞍替えした南イタリアを「イタリア・ロマーノ」、ドイツ傀儡政権となった北イタリアを「イタリア・ヴェネチアーノ」と呼ぶ。
本家ではロマーノがヴェネチアーノの兄だが、劇中においての兄弟関係は植民地関係を指すので、植民地関係ではないロマーノは出せないのだと思われる。
南イタリアはドイツとも戦い、日本にも宣戦布告しているが、劇中ではイタリアは一人なため、据え置き。
■「禿げたおっさん」
も、もしかしてムッソリーニのことを言ってる…?
■クリスマス。
第一次世界大戦の時に、独軍の間で起こったクリスマス休戦(1914年12月)。
簡単に言うと、今日クリスマスじゃんってなって、自然と停戦状態になって、クリスマスソングを歌い合ったり、プレゼント交換したり写真撮影したり、サッカーしたりした。
ヘタリアでは何故か南の島で遭難した連合と枢軸に、フィンランドサンタさんが来ていた気がするんだけど、キタユメなのか単行本なのかアニメネタなのかが全く思い出せない。
時間軸?場所?気にするな、ヘタリアだ。
■ドイツ白旗。
1945年5月、ドイツ降伏。劇中では、これにて戦争は閉幕。
日本だけ白旗を振っていないのは配慮なのかずっと気になっていたんだけど、もしかしたらこの時点でまだ日本は降伏していないからかもしれない…。(日本は1945年8月)
考えすぎかもしれない。
■ドイツ「青い空は世界の果てまで繋がっている」
日本「今日は曇っていますが…」
そのままじゃない意味があると思われるセリフ。
・ベルリン宣言:天気の記載見つからず。
・玉音放送の日:晴れ。
考えすぎかもしれない。
思うところはありますが、あえて言わないので、ご想像にお任せします。
■戦後処理
・ドイツ:現物賠償。(その後色々ややこしいので詳しくは各個調べてください)
・イタリア:ユーゴスラビア、ギリシャ、ソビエト連邦、エチオピア、アルバニアへ3億6,000万ドル。
・日本は:総額1兆300億円。
■アメリカ「日本には俺が教育をしてやる!」
GHQによる教育改革。
関係ないけど、日本語難しいから識字率低かったら英語にしようって思って、識字率調査したら97.9%だったからやめたっていうエピソードが好き。
あと自分は字が書けないから、申し訳なくて調査所に行けないって言ってたおばあちゃんが自分の名前だけは書けたとかそういうエピソードもある。
■アメリカ「連合国、本日をもって解散!」
何をもって解散とするかは分からないが、明確な解散日はないと思われる。
パリ条約(1947年)、サンフランシスコ平和条約(1951年)など。
連合国とドイツの講和が成立したのは、東西冷戦後のドイツ最終規定条約(1991年)。
まとめていて思ったのは、現代に近づくほど表現をぼかしているなぁ、と。
加減が難しいよね。
なので、妄想多めかもしれない。
最後にまるかいて地球、最高でした。
ミュージカル内で、後半の時系列がややおかしいけど、細けぇことはいいんだよ。
ヘタリアにおいて気にし過ぎると、時空に歪みが発生する。