【PMXE講座】UV展開とポリゴンの切れ目の関係

PmdとPmx(以下Pmx)の仕様のお話。

UV展開の仕様は各モデリングソフトによると思いますが、
blenderのUV展開は、エッジを選択して「ここUVの切れ目だよ!!!」と指定する方式です。
(エッジ選択→ctrl+E→Mark Seam)
データ上は「切れ目入れている」というのではなく、
「ここが切るラインだから」という印を付ける感じです。
実際のエッジどうしは離れていないため、周りのポリゴンから切り離されるようにUVのラインを付けても、
つながっている面の一括選択では、周りと一緒に繋がっているものとして選択されます。

これがPmxにエクスポートすると変わります。
エクスポートすると変わる仕様は、まあこれもソフトによるのですが、
代表的なのは
・四角ポリゴンが自動的に三角ポリゴンになる。
・マテリアル(材質)設定ごとにポリゴンが切り離される。
・UVの展開ラインが切り離される。
の3点だと思います。

四角ポリゴンは、3D業界でも「四角ポリゴン信者」と揶揄されたりもしますが、
実際モデリングにおいては、三角ポリゴンを多用するよりも、
できるだけ四角ポリゴンでモデリングした方が、色々とやりやすいです。
blenderで言うと、エッジの選択は三角になっている所で途切れますし、
ポリゴンのループカットも、三角でストップします。
一番四角がいい、と言われるのは、Subdiv(Subdivision=細分化)を使用した時の分割結果です。
(この辺は豆知識として、後は適当にググって下さい。)

ただし、Pmxは四角ポリゴンではなく三角ポリゴンなため、
エクスポーターが自動的に三角ポリゴンに変換してくれるのですが、
場合によって、表のポリゴンと裏のポリゴンの三角の割り方がクロスしてしまう場合があります。
例えば、コートの表面のポリゴンは[/]なのに、裏地は[\]に割れている場合です。
正面から見ると、裏面と表面で[×]という状態になっていると、
ボーンで動かした時に、折れ方が裏と表で異なり、裏地が表に飛び出してしまいます。
(コートは両面表示にする、という手もありますが、裏地に模様がある場合もある)
この場合は、予め、モデリングソフトの方で三角ポリゴンに変換しておいた方が後々楽です。
(エッジ編集ツールというプラグインがあるので、PmxEで編集することもできますが、
 何度もエクスポート→微修正を繰り返すなら、面倒なので三角ポリゴンにしてしまいます)

話が逸れました。

・UV展開ラインが切り離される。
という点です。
blender上でUV展開ラインを作っても、実際のポリゴンはくっついているので、
面選択もできますし、エッジ選択もできます。
しかしPmxにエクスポートすると
展開ラインで切り離される
 =展開ラインには、全く同じ座標に頂点が2つある(エッジも同じ位置で重なっている)
という状態です。
材質設定も同じで、材質を設定した面はそこでエッジが切り離されています。

つまり一枚の繋がった面の中で、
UV展開ラインをたくさん刻めば刻むほど、
材質分けをすればするほど頂点がその分増えます。


これはある意味便利で、UVを切っておきさえすれば、PmxEで接続面選択(ctrl+Xだっけ?)で、
そこの面だけ選択して編集することもできます。


そして気をつけなければいけないのが、近傍頂点の結合です。
ダブってる頂点があるだろうからくっつけちゃえーとか、
頭と首を切り離して作ってたからくっつけちゃえーとか、
とりあえず全部選択してくっつけちゃえーとかすると、
U V が 狂 い ま す 。

これは推測でしかないのですが、恐らくPmxの仕様として、
繋がっているポリゴンのUVを切ることはできないのだと思います。
UVが切れている=ポリゴンが離れている
ポリゴンをくっつける=UVもくっつけるね!
ということだと思います。
頂点の結合をしたらダメ、という訳ではなく、材質やUVが分かれているところは気をつけましょう、ということです。


じゃあ首と頭の境目はどうやったらいいの?というところですが、
A:予めモデリングツール側でくっつけておく
B:PmxEで境目の重なっている2頂点を選択して法線の平均化を行う
の2種類あります。

UV展開や材質設定でエクスポート時に面が離れるのと、
予めモデリングツール側で面を離しておくのはどう違うのか、というと、
主に「法線の向き」が違います。
法線はその面が光を反射する向きの事だと思っておいてください。
(これ以上はググって下さい)
blender上で面が繋がっていると、法線はそれに合わせて滑らかに変化します。
(画像左2つ)
130312_01.jpg
つまりこういうカキっと曲がっているものでも、光のあたり方(影の出来方)を滑らかにすることで、
ぬるっとした角に"見せかけてくれる"訳です。
ローポリモデルでもそんなにカクカクして見えないのはこのお陰です。
画像右は、上の面と側面を予め切り離しておいたものです。
上面と側面はパキッと切り離されていますが、側面は繋がっているのでカクカクしていません。

メタセコは確か、角度何度以下だったら法線をなめらかにしない(エクスポート時も)設定があったと思いますが、
blenderの場合(私の使っているエクスポーターの場合)は自力で切り離す必要があります。

頭と首の頂点座標は同じだけど、ポリゴン的には切り離して作っている場合は、
おそらくこれと同じで、法線の向きが揃っていない=滑らかになっていないので、
切り離しているラインでパキッとした線が出ます。
なので、Aの予めくっつけておく、は簡単に言うと法線がなめらかな感じになってくれるので良い感じ。

Bは、PmxEには法線を編集する方法([動]ボタンで出てくるタブの中に法線がある)ので、
これで滑らかに見えるように法線を揃えればいいわけです。
ただし1頂点ずつしか編集できないのでめんどくさいです。
選択面の法線の平均化は、選択している面の法線を平均に揃えるので、
切り離している所を全部選択すると、やるとわかりますが、そうじゃないの!!!ってなります。


逆に考えると、ロボや機械、家具、無機物、などは、予め切り離しておくことで、パキッとさせることができます。
立体機動装置のブレードは最後にやろうと思って忘れました。
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